うんともすんとも言わなくなった組込みボードの生存確認をオープンソースで行う

なひたふさんがIPAブースでの前振りで使いそうなシチュエーションに,自らが陥るとは思わなかった.

ここに至る,あらすじ

手元にVR5xxx系のボードがある.フラッシュにPMONが書かれていたのだが,ファームを吹っ飛んだらしく*1,シリアルポートから何も出てこない.
JTAG ICEは手元にある.ただ,メーカもサポートを終了しているような年代物で,イマイチ信用できない.
我々はソフトウェアエンジニアであり,使える機材は限られている.与えられている回路図も限られている.まあ,非常に集積度の高い基板で,仮にハード屋さんだったとしてもプロープを当てられる余地は少なそう.


ハード屋さんに送り返す前に,とりあえず,コアが生きていることくらいは確認したい.さて,どうするか.

生存確認の方針

このボードには,JTAGポートがある.じゃあ,MITOUJTAG買ってくるか.という解が一番簡単確実.…かと思うが,本件に限って言えば,そうとは限らない.
NEC系のMPUは,N-Wireという,JTAGっぽいが普通のJTAGではないナニカが使われている.技術情報は非公開.この閉鎖性がARMやIntel/AMDにボロ負けする理由だと密かに思うのだが閑話休題
web上でのN-Wire解析に関する情報は,やはりというか「なひたふJTAG日記」のエントリがほぼ唯一っぽいのだが,彼も解析途中でやめてしまっている.古いエントリだし,個人としてブログに書けることと彼の会社が知り得ている情報とが一致するとも限らないだけれど.
VR4とVR5との違いがどうなのか判らないが,VR4ではバウンダリスキャンレジスタがないってことのようなので,MITOUJTAGの本当にオイシイところは使えない可能性がある.

ふーむ.困った.ま,平素オープンソースマンセーな私なのだから,貫いて行きましょうか.おあつらえ向きなオープンソースソフトがある.名前はUrJTAG.


…長くなりそうなので,具体的な事例は,日記を分ける.

生存確認

とりあえず,JTAG部分は動いているっぽい.ってことは,JTAG-ICEのハードウェアかソフトか,PCの設定か,その辺りが原因だろうと推測できる.
ここまで情報を提供すれば,ハード屋さんにお願いをしやすい.

*1:注)私の不注意ではない.