主婦と同じ作業戦略.

スーパークリエイターな彼の日記のエントリ2007-03-24を見て.
既にコメントもトラックバックもムチャクチャついているようなのですが.


ええと,話のマクラは,学業も起業も並行して成り立たせても生産性を保てたぞ,ということのようですが,
個人的な直感は,だからこそ高い生産性を保てるのだよ,と.


彼の行動戦略は,世間の主婦達が行っている戦略と,おそらく同じです.
洗濯物を干しながらぼんやりと夕飯の献立を考え,買い物をしながらぼんやりと月末までの家計のやり繰りを考える.
ここで,"ぼんやりと"というのがキーワードです.
たまに主婦(家内 or 母)が風邪でもひいてダウンしたとき,その家事に対する生産性の高さに驚くってこと,ありますよね.家族が分担して家事をしても,主婦一人分にも敵わない.
仮に,延々とタマネギを切るのが主婦の仕事だったとするならば,それだけの生産性は達成できないでしょう.


彼に当てはめると,月の半分を使って10万行書けるとして,専業して20万行書けるか,ってこと.
仕様を決める時間を月の1/4当てなきゃダメだとオマケして,15万行書けるか,ってこと.


「いろいろなことを高い密度で行って」きたその並列性が鍵だってこと,彼は「感覚的な思考」として自分の中に落とし込めていないのではないかな.


で,彼の行動戦略は,多くのプログラマ系起業者の日常とも,あまりズレがないように思います.
いまどき行数で生産性を語るくだりには生暖かい笑みがこぼれますが,それら似非定量を除くと,まあ,そうだよね,と.
専業プログラマと同じ行動戦略を取っていたら,記事執筆しながら資金繰りの心配しながら進捗の心配しながら営業しながら講演の準備しながら受託案件こなしながら自社製品の開発なんて絶対に無理だもの.
人の脳の特徴である並列処理を活かすには,どれだけバックグラウンドタスクにに叩き込めるかって辺りが鍵なのでしょう.たぶん.そのためには,集中力(エネルギー)の要る論理的思考をどれだけ排除できるかというのも鍵なのでしょう.たぶん.