学歴汚染の弊害による弊害
学歴汚染(ディプロマミル・ディグリーミル=米国型学位商法による被害、弊害)を表層だけ読んで,思う.
まず,当たり前に,学歴汚染は悪である.言うまでもない.嘘ついちゃいけません,って小学校のとき梅津先生に教わったし.
ただね.TOPPERSなんていう教育絡みのプロジェクトに首を突っ込んでから,思うのですよ.
- 現場で叩き上げて,知識も十分.OJTだけでなく,テキストを用いた教育のスキルも満点.最新の知識の吸収も怠らない.だけど,博士号が無い.
- いまだにARM7*1もマスターできず,H8*2に拘っている.テキストは孫引き,だけど,大企業研究所にいたおかげで博士号は持っている.
もちろん,極端な例ですけれどね.でも,どちらの極論も,特定の個人をデフォルメして書いています.無理なデフォルメが不要なことが,個人的に哀しい,技術者教育の明日を考えると,絶望的に哀しい.
後者のほうが学校に天下れるという現実が,あらゆる歪みを生んでいるのではないかと.
小学校の先生に教わった薄っぺらい倫理や正義感に目をつぶると,前者の教師が増えるほうが,日本の産業競争力には寄与できるのではないかと.
そういう評価ができない大学なら,方便としてのDMもあり得るのかもしれないと*3.
イオンド大学に代表されるDM商法だけ責めりゃいいっていう話ではないよね,という表層的感想.
ま,私は,教材提供以上の深さで若者の教育に携わる気は毛頭ないので,DMを野放しにしようが,取り締まり過ぎようが,国力の低下による社会保障*4以外の理由で哀しまずに済むワケですが.
いずれにしても,このままでは哀しい結末しかなさそうね,日本の大学/大学院には.