あれはクオリアへの疑問だったのか.

15年近く前,なぜか八王子のセミナーハウスで,養老先生の話を聞く合宿に参加した私.
いまだにどういう経緯で参加したのか記憶に無いのだけれども.
当時の彼はまだ説教臭いエッセイストではなく,唯脳論で一風変わった論陣を張る解剖学者というのが世間の認識だった.
そのときも,死生観にまつわる話が軸だったような気がする.


そのときなぜか口をついて出た言葉がある「ゾウリムシって,夢を見るのですかね?」
当然,同年代の他の参加者から即答があった.「だって脳無いし」

そりゃそうだ.


生物の成績が悪かった私だって,ゾウリムシが単細胞だってことくらいは知っている.でも,脳と生死の話をしているとき,気質/機能では説明つかない何かを議論から落としているような,座りの悪さを拭うことができなかった.


で,今日,ネットサーフィンをしていて,15年を経て,やっと判ったような気になった.クオリアって概念があるのね.
座りの悪さを補うものは,これだったのかもしれない.
Wikipediaだけみて理解した気になるのもアレなので,ちょいと読み物を買ってくるかなぁ.