モデルがないビジネスは上手くいかない,って普遍的な話に落ちるよね.


全体に黒字になっている会社,余裕のある会社なら,「社会貢献の一環」なり「普段お世話になっているオープンソースへの恩返し」は必要なことだと思います。しかし,余裕のないところが「儲かりそうにないオープンソース活動」をするには,それなりに説明責任があるはずです。

うーん.じゃあ,儲かるオープンソース活動すればよいじゃないの??? なんで"儲かりそうにない"が前提になるのか,わからんなー.

儲かる(== ビジネスとして成立させる)のは難しい.ビジネスは難しい.ほんとに難しい.
でも,コーラ売るのもSE派遣業やるのもオープンソースを売るのも,等しく難しいよ.
その難しさって,人に何かを買ってもらうことの困難さが主で,何を買ってもらうのかは従でしかないのではないかな.


引用順が前後してしまうのだけれども


実際,オープンソースをやっていて,それ自体が黒字になっている会社はあまりありません。
あまりないけれども,ゼロではない.


かつて Cygnus Solutions は,きっちり利益を出した*1し,その血はCodeSourcery辺りに受け継がれてもいるし.Cygnus系で日本だとアップウインドさんとか.
これらの例が示すように,実は組込み系とオープンソースの組み合わせは(以前は,ソース公開やライセンス表示などあるため否定的だった人が多かったが)ビジネスモデルを構築しやすい.
お役所が担ぎだすほどの規模になりきれない点で失敗例ではあるけれども,私が勤めている会社は8年間,組込みへのオープンソース適用を軸にやってきた.業績の波はあるけれど,とりあえずまだ潰れていない.



ところが,オープンソース自体で稼ぐことは容易ではありません。その辺の問題については過去のこの連載にも出ていますし,また今後も何度も書くと思いますので,ここでは詳しくは触れません。ただ,うまいビジネスモデルを作らないことには,なかなか稼げないということだけ把握しておいて下さい。

s/オープンソース/${任意のバズワード}/g でも通じる普遍的な話を敢えてする必要があるくらい,OSS界隈っていうのはビジネスに疎いのだろうか.

*1:RedHatが買収したとき,組込業界の多くはRedHat''を''買収したのかと思った.