日本発のソフトが少ないのは

ブログ/日記を渡り歩いていて,3つの意見に遭遇*1

1 … On Off and Beyond: 日本発のソフトが少ないのは日本人が英語が苦手だから
2 … 1に呼応する404 Blog Not Found:日本発のソフトが少ないのは日本がアメリカではないから
3 … 1と2に呼応するMatzにっき(2007-02-24)


まず,1.の意見について.前提としている自動車⇔ソフトウェアの対比が,どーなのそれ? という気がしてなりません.
組込み屋さんからみると,きょうびの自動車は,ネットワークが張り巡らされた分散ソフトウェアシステム以外の何者でもないわけで.経産省情振課的統計に挙がらないデンソーが実は日本屈指のソフトウェア開発者集団だ,なんてのは,もう日経ビジネス辺りでも取り上げない飽きた話題だし.名古屋自動車がソフト屋を持つなんて噂も,いまや誰も驚かないネタだし.
いや,渡辺千賀女史がいうところの自動車の時代があったという定性的認識は私にもありますが*2,しかし,タイムマシンが必要な対比では,拝読しづらいですなぁと.トヨタが1兆円企業になったのは,昔の話じゃないし.



2の意見での「でも、もうそろそろ開発場所とか国籍とか 関係なくなってきてるような印象があるんだけど」というのは頷ける部分は大きいのだけれど,EclipseConにしてもLinux系の学会/カンファレンスにしても,主要開催地は北米.そして,CVSsendmailだけでオープンソースの円滑な実行は難しいという事実はあるよなぁ,と.Ruby conferenceのために松江に開発者が結集するとかSecond life上のみで開催されるとかいう現実があるなら,話に重みはありますけれど.え? RubyConf の開催場所って北米なのですか?


というわけで,3の意見「あとはブランドをどうしていくかだろう。」に私見は近い…かなぁ.


さて,じゃあブランドを具体的にどうするのよ,って話.
これについては,成功例にせよ失敗例にせよ,自動車業界には学ぶものが多いとは思うのですが…でも,やっぱり1の意見にあるのとは,文脈が違いますなぁ.

*1:ホントはもうちょっと前に読んだのですが

*2:若手とかいわれながらも,もう平均寿命の折り返し間際ですから.