勉強会バブル

古くはオフ会,ユーザーズクラブ,その延長線なのだろうけれども.
バズワード一つで大盛り上がりしてしまうのを見ると,IT業界ってのは,ITバブルを否定する割に,バブルに浮かれるのが実は好きなのではないかと斜に構えた目で見てしまう.

組込み業界における勉強会

組込み業界に目を向けてみる.IT業界が最近騒いでいる勉強会に相当する会合は,世間一般のIT業界よりもたぶん多い.これは,製造業からのスピンオフ業種であるせいなのか(特に地方で)公設試験場の主導が強かったりすることによるのかもしれないし,華々しいパーティに慣れていない日陰産業の特質なのかもれない.
いまや日本最大の組込み開発者祭りとなったSWESTも,私が参加を始めた頃までは,勉強会というか,カジュアルなワークショップという色合いが結構強かった.


割と多くの"いわゆる勉強会"がある一方,講師の調達はどこも悩みのタネらしい.首都圏でも苦慮していると聞くので,ましてや地方では大変なことだろう.
そんなわけで,その地場に卓越した講師がいるかどうかが,組込み業界における"いわゆる勉強会"の成否を決する傾向がある.
代表的なのが,CEST.老舗的存在かつ成功例と看做されていて,これに刺激を受けた地方の組込みコミュニティは多かったと思う.
最近だと岐阜のスイートバレー辺りが頑張っているっぽい.


業界団体も,"いわゆる勉強会"と等価なイベントを定期開催している場合がある.
TOPPERSでは,技術検討会議という名の"いわゆる勉強会"や,開発者会議という名の缶詰合宿を行っている.これらは準会員になれば参加できる.5,000円で年5回程度の勉強会に参加できると考えると,草の根勉強会と比べてもコストは高くないかもしれない.ただし,開催が東京に集中しているのがタマニキズ.
SESSAMEは,貢献が前提ではあるけれども,無償で会員になれる.
いうまでもなく,全ての団体で勉強会的恩恵が得られるとは限らないので,そこは気をつける必要がある.


組込み系は,イベントそのものが広義の勉強会になっているものも多い.ETロボコンMDDチャレンジHamana の,俗にいう e-1 系イベントは,いずれも参加者の自習がないと成り立たず,講師による様々なバックアップがある.