DITA-OTでPDFが作れる環境を,7分で整える.

以前,mavenプラグイン作ったよと言った件.読み返すと

再現できねーよヴォケ

という気がしてきた.

そこで,珍しくstep by stepしてみる.まるでブログみたいだ.

maven2のインストール

OSXはXtoolsを入れればmaven2がインストールされる.その他の環境はよく判らない.また,maven2のインストールを詳しく説明しているサイトは腐る程あるので,省略.

setting.xml の既述.

mavenは,必要なプラグインを,web上に存在しているリポジトリから自動的にダウンロードしてくれる.ただし,何もせずにインストールされるプラグインは,セントラルリポジトリと呼ばれるサイトにあるものに限られる.
今回の環境は,セントラルレポジトリには無いので,明示的に位置を(mavenに)知らせる必要がある.
~/.m2/settings.xml を,下記のようにする.

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<settings>
  <profiles>
    <profile>
      <id>dita-ot</id>
      <repositories>
        <repository>
          <id>foo</id>
          <url>http://download.pizzafactory.jp/repository/</url>
        </repository>
      </repositories>
      <pluginRepositories>
        <pluginRepository>
          <id>foo</id>
          <url>http://download.pizzafactory.jp/repository/</url>
        </pluginRepository>
      </pluginRepositories>
    </profile>
  </profiles>

  <activeProfiles>
    <activeProfile>dita-ot</activeProfile>
  </activeProfiles>
</settings>

既にsettings.xmlがある場合は,内容をマージする必要がある.settings.xmlを既に持っているユーザは,マージの仕方も想像がつくだろうから,詳細省略.

archetype

archetype というのは,たぶん Maven 用語.他環境における,テンプレートとかウイザードとかいうものに近い.素のmavenコマンドラインツールなので,archetypeの生成もコマンドライン

$ mvn archetype:create -DarchetypeGroupId=jp.pizzafactory.documents.dita-ot -DarchetypeArtifactId=archetype-pdf -DarchetypeVersion=1.4.3.0 -DgroupId=com.example -DartifactId=hogehoge-pdf

groupIdとartifactIdは,ユーザの好きにしてよいが,最初の1回は,上記のとおりにするほうが安全.

実行したディレクトリに hogehoge-pdf というディレクトリがあるので,その中に移る.

$ cd hogehoge-pdf

コンパイル

hogehoge-pdf 配下には,ビルドに必要な pom.xml や,雛形となる ditamap もある.だから,単にビルドすればOK.

$ mvn compile

dita-otプラグインのダウンロードや環境の展開など,必要な処理は勝手にされるのでボーッとしていればよい.
しばらくすると,処理が終わる.そして,target/classes/book.pdf ができている.…はず.

この先

Mavenを使って構成管理をするなり Continuum で継続ビルドの環境を作るなり.それらはMavenや他のツールの知識が必要となる敷居の高い道だけれども,相応のリターンもたぶんある.
特に,maven-release-plugin との組み合わせは,ドキュメントの構成管理を行う上でかなり強力な武器になるはず.

そこまで頑張らなくても,環境構築が面倒なDITA-OTが,割と簡単にお試しできるというのは,たぶん便利なはず.
…っていうか,社内で使い方を説明するのが面倒だったので,archetypeプラグインを作ったというのが真相だったりして.