産まない選択を提供できなかった人による少子化対策
この筆者がこのタイトルとは.今日までの伏線? デキが良すぎるw.
- 作者: 福島瑞穂
- 出版社/メーカー: 亜紀書房
- 発売日: 1992/07
- メディア: ハードカバー
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ネトウヨがタイトルだけ見て祭り騒ぎしているが,いや,内容は悪くない.人の生き死に必要以上に口を出す社会はロクなものではない.
ロクでもないことと心のどこかで思っているからこそ,霞ヶ関や永田町は,直接的な数値目標等設定しないように注意しながら飴玉をばらまくわけだし.どうにか心変わりしてくれるように,と.
「産まない/産めない」選択の尊重は,「産む」選択の尊重にも繋がってくるだろう.結果として,少子化対策を効果的に行える可能性が高い.産まない/産めないことが決定的な人に対策しても無駄だし,当該する方々からしても鬱陶しいだろう,
福島瑞穂氏への期待は,個人的には地に落ちた.
まあ,そういう話できなくもないのだが,この本を読んで,後手の人という印象が,完全に固定化された.
Amazonのレビューを見ていたら,
結果的に「産まない」人は「産めない」と説明すれば納得される社会となりましたが、それでよいわけがない。「産まない」選択への理解も全く進んでいない。本書の視点は現在も有効です。
というのがあってコーヒー吹いた.著者が学者や評論家なら,50年の計を決め込むのも悪くない.しかし,当該書の著者はいまや政治家,弱小政党とはいえ党首ですぜ.しかも100年の計とかいっていられる状況でないのは20年前からわかりきっていて,しかも初当選の1998年からの10年は,第2次ベビーブーマーの適齢期にがっつりかかったベストタイミング.絶好の機会を外すようでは立法府の構成員として失格だと思うわ.
本書から20年近く経つ.「産む選択」「産まない選択」のいずれにしても積極的な施策を提供できなかったことに対する総括が未だ見られないことは,現政権もまた「産む選択」「産まない選択」のいずれも自信を持って提供できず医学的なもの以外による「産めない選択」がお勧めメニューになる世の中が続くと想像させるに十分だろう.