そろそろ誰が見ても乗り遅れた状態なので,スパコンについて書いておく

わたしゃチキンなのよ.


スパコン騒動は,継続が決まったことで,むしろ中長期的にはトドメを打たれたと思う.


説明下手なだけで予算切っちゃうなんて,っていう論調もあったみたいだ.まあ,小手先のプレゼンで一事が万事決まっちゃう世の中だとしたら,私も嫌だけれど.


だがしかし,理工学を目指したことがある奴なら,心にファインマンの一人くらい飼ってるよね.
ロジャーズ事故調査委員会の氷水は,ディベート好きなMBAが用意したものでもなければ,頭の切れる官僚が用意したものでもないだろう.
何が起きていて,何が解決されるのか.説明できなければ世間は味方につかない.もちろん予算はつかない.これは人様のお金で何かをやる以上,当然.1年を見据えたビジネスでも,30年を見越した国策研究でも,おんなじ.


メダル持ったおじいちゃんたちの大声とか,よくわかんない"政治判断"とかではなく,徹底的に説明させればよかったのに.


結局,研究開発利権により守られてしまった.論理再武装する機会は失われてしまった.終末論までの直行便.レールは敷かれた.

ちなみに,理研は子ども向けの説明もやっているからとかいう意見もあるようなので読んでみた.

率直な感想 : 理科系のプレゼンにアリガチな文章過多で,小学生や中学生が読む気起きるとは思えんわ.
手前味噌なうちの長女,ファインマンの生き方に共鳴し,e-toy(Squeak)よりScratch(MIT Squeak)のほうが判り易そうだと理解し,小学校3年ながらMTM04で自作魂を揺さぶられる程度には壊れているけれど,それでさえあのwebページを読んでスパコン予算が付くべきだとは言わないだろう.たぶん.いわんやコンピュータに接点の無い彼女の同級生たちは.

気概は買う.ただ,やるなら広報予算つけて初等教育の先生にヒアリングでもしてキッチリやるか,NORAD並みにジョーク効かすか,どっちでもないなら,むしろ無駄.その工数を開発に充てた方が良い.