ESXiサーバにデプロイ可能なTOPPERS/JSPのOVAパッケージ
とりあえず,作ってみた.ESXiサーバへのデプロイを例にしているけれど,OVAをインポート可能な多くの環境で,インポートまではできるはず.(動くかどうかは微妙.たぶん動くと思う)
はじめに
このOVAファイルは,技術的に可能か否かを調べるためのもので,実用性は全くありません.TOPPERS/JSPの独自アプリが作れるというものでもありません.動作している実感を湧かすためには,最後に追加の手作業が必要となります.事前に承知しておいてください.
手順
vSphere Client を立ち上げる
その前にESXiサーバの立ち上げなどあるけれども,前略.
デプロイのためのウイザードを立ち上げる.
vSphere Client から[ファイル]-[OVFテンプレートのデプロイ]
でウイザードダイアログを出す.
OVAファイルの場所は
http://jaist.dl.sourceforge.net/project/pizzafactory/TOPPERS_JSP.ova
sourceforge.net からダウンロードしてきてからでも良い…けれど800KiBくらいだからダウンロードがおすすめ.
淡々とウイザードに答えていく.
よほどのことが無い限り,淡々と「次へ」を押していけば良い.今日現在のOVAイメージにはTINETのサポートが入っていないので,NICについても悪さをする心配はない.*1
インポートが実行される.
ネットワークの帯域次第だけれども,たぶん光回線なら1分もかからない.
けれども….
起動するのは sample1.シリアルポートがないと動いているのか否かがさっぱり.
ESXiサーバは物理シリアルポートに接続が可能なので,そのような設定を行えば,いつも通りの task たちに会える.
実システムを作るには.
確実なのは PizzaFactory Professional Edition を購入すること.このカーネルイメージが作れた実績がある.TOPPERSの会員となっている法人のいくつかも,TOPPERS/JSP カーネルの IA32サポートを行っているという話を聞いたことがあるけれども,どんなハードウェアスペックを想定しているのか判らないので,コメントのしようがない.
性能面(特に応答性能)がどうなのかは,まだ精度の高い測定ができていない.ざっと見た感じではモッサリ感や動作が引っかかるような感じは無いけれども,VMX-root に引っかかるような命令(sti/cliとか)でどれくらいの遅延があるのかとか,物理的な割込みからハンドラ起動までの性能とか,こまかーいところは見れていない.まあ,そういうカリカリしなければならない応用については,VirtualLogixさんやWind Riverさんの製品を選べば安全(現在のところは).
*1:今後,TINETのサポートを追加する予定